思いつき

主人のかいた油絵(山水)をふろしきに包んで 大きなホテルの前の裏口に立っていた。 はずかしいが生活のためだと心をはげまして 「ゴメンくださいませ、私この市内に住んでいる ものですが、この油絵を応接間にでも飾って 戴ければとお持ちしました」と、そこのご主人に 話したが「すみませんね。絵より食料がたりなくて お米かお菓子の方が…
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学芸会

3学期の終わりになると学芸会が始まる。 N君ととなりのユキちゃんはいつも同じように出してもらっていた。 大きな紙に絵をかいて物語をつくって読んでいく。 上手だった。 三橋道也の古城の時は袴(はかま)を作って刀をさして ユキちゃんとNと後ろの子と十人くらいが踊ったが 上手だったのをお母さんは忘れていないよ。 Mくんが…
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紙芝居

カチカチカチ カチカチカチ 自転車をついて小さいのぼりを立てて来ると 「紙芝居のおじさんが来たー」と子供たちが 自転車の後をついて行く。 それから二銭を持ちお寺の階段で紙芝居が始まるのを待つ。 「飴を買った人は前の方にしゃがんでおくれ」と言いながら おじさんは一人づつ二本の木の棒の先に飴を丸めてわたす。 子供たちはその…
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魚や

毎朝三時ごろからガラガラと木箱の車を押して女の人たちが船着き場に出かけて行く。 自分たちの夫や息子、娘や嫁たちが捕った魚を車に仕分けして入れるためである。 そして海岸にづらりと並んで「魚いりゃんへんか、朝あげのピンピンやでー」と買い物の客たちに声をかける。 この長々とならんだおばさんやおばあさんたちのかけ声が尾道らしい雰囲気で…
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